「うちの子って何で寝てくれないんでしょう?」と保護者の方からたびたび相談される事があります。
朝までぐっすり眠れました!と報告してくれるママの顔はそれはそれはとても嬉しそうで。
保育園でいろいろな子を見てきた経験から、夜泣きしない子にする方法についてまとめました。
この記事でわかる事💡
・夜泣きしない子にする効果的な9つの方法
・もしも夜泣きをした時に、すぐにおさまる対処法
これが夜泣き!
夜泣きは、だいたい生後4ヶ月〜1歳半くらいまでの乳幼児に見られると言われています。
保育園では2歳3歳の子でも、夜泣きの相談を受ける事がありますよ。
ただミルクの時間でお腹が減って泣く‥とは違います。
ミルクでもないオムツでもない、意味不明にずっとぐずり続ける…というかなり厄介なのが夜泣きです。
保育園のお昼寝中でも、そういった子がたまにいるので、効果的な対処法についても後ほどお話ししますね。
夜泣きしない子の特徴
夜泣きはする子、しない子といますよね。
夜泣きについて医学的には証明されていませんが、保育の現場では「だいたいこんな子が夜泣きをして、こんな子はしない」といった特徴を感じています。
夜泣きしない子の特徴をまとめました。
母乳よりミルクの方が夜泣きしにくい
母乳育児だと、授乳=ねんねになってしまうことがよくあります。
添い乳したり、入眠とおっぱいが強い結びつきになってしまうと夜泣きの原因が増えてしまいます。
他にも、母乳は消化が良く、ミルクは腹持ちがいいですよね。
寝る前にミルクでお腹いっぱいになっていると夜泣きのきっかけを作りにくく、ミルクの子は夜泣きしない子が多いと言われています。
私の子も1人目が完全母乳、2人目3人目は混合→完全ミルクだったので、母乳の時は授乳=ねんねにならないようにしていました。
おっとりした性格の子
赤ちゃんの時からもう性格は様々で、子供の性格によっても夜泣きしない子、する子に分かれます。
私は一番性格が関係あるように感じています。
・普段からあまり泣かなかったり、泣く時はしくしく声を出さずに泣く子
・怖がりじゃない子
・少々の事では驚いたりしない子
・おっとりしている子
こう言った子は夜泣きしない子が多いです。
反対に少しの事で大驚き!虫や物音などちょっとした事で泣いたり逃げたり、気性の荒い子にも夜泣きは多いように感じています。
赤ちゃんは眠っている間に記憶の整理をしますが、夢と現実の区別がつきません。
怖い事などを思い出して目覚めて泣いてしまうので、感受性豊かな子ほど夜泣きも多くなっちゃうんだろうと思っています。
家が騒がしい環境の子は夜泣きしにくい
・上の子がいていつもお家の中が騒がしい
・家が大通り前で、トラックや救急車のサイレンがよく鳴る
といったご家庭の子は、多少の物音では動じる事なく眠り続けるし、夜泣きしない子が多いです。
反対に、「子供が寝ている時は、忍者になったかの様に過ごしています」といった環境の子は物音に敏感で、夜泣きもしやすいです。
他にも、男の子の方が夜泣きしない子が多いなどの俗説もありますが、保育士として10年以上子供を見て来て、性別はあまり関係ないように感じます。
夜泣きする原因をチェック
夜泣きになるきっかけはたくさんあります。
当てはまる事はないか、一つずつ見ていきましょう。
対処法については下で紹介しますね。
不快な事がある
・お腹が減っている、喉が渇いている
・ゲップがちゃんと出てない
・オムツが気持ち悪い
・暑かったり寒かったりする
・鼻が詰まっている
・虫刺されや湿疹があって痒い
などなど、不快な事があって起きちゃう時があります。
手がつけなくなるくらい泣く前に、早めに気づいて対処してあげる事が大切です。
生活リズムが整っていない
・朝はできるだけ寝てて欲しいから、起きるまでずっと部屋を暗くしている
・お昼寝は気が済むまで寝かせている
・夜は眠くなるまで起こしている
など、体内時計が狂ってしまっていると夜中に熟睡できるリズムはできません。
生後3ヶ月頃には朝に起きて、夜に寝るという睡眠パターンが定着し始めるので、リズムを決めてあげるのが大切です。
体力が余っている
赤ちゃんの体力が有り余っていると、なかなか寝てくれない事があります。
大人も一緒で、クタクタに疲れている時はよく眠れますよね。
すぐに疲れちゃう子もいれば、たくさん体力のある子もいるので、適度に疲れさせてあげる事が大切です。
授乳=ねんねになっている
授乳=ねんねになっていると、睡眠が浅くなった時におっぱいがないと泣いちゃう時があります。
頻回な授乳でも添い乳だったら大丈夫というお母さんは、無理にトレーニングしなくても大丈夫ですが、何度も起きるのが辛い…というお母さんは、下記のトレーニングを試してみて下さい。
刺激的な出来事があった
ママやパパにとって、そんな事で?と思う事でも子供にとっては大興奮の出来事だったりします。
これは子供にとって受け止め方が違うし、防ぎきれない事ですよね。
褒めるよりも叱る事が多かったりするのも、子供にとって良くありません。
刺激的な出来事があった時は、下記で紹介する夜泣きしない子にする方法の「寝る前のスキンシップ」で対策してみてください。
夜泣きをしない子にする方法9つ!
夜泣きの対策には、その子に合った方法があります。
これかな?と思う事があれば、参考に対策してみて下さい。
快適に眠れるようにする
・寝る前にオムツを綺麗にする
・空腹じゃないか
授乳時間が近い時は寝る前に母乳・ミルクをあげましょう。
・寒い暑いをなくす
子供は寝相の悪い子が多く、布団を蹴っ飛ばしたりしますよね。
寒い冬はスリーパーを着せて調節したり、汗をかいていれば着ている服を1枚少なくしてあげましょう。
・虫刺されや湿疹がある場合
虫刺されは市販のもので大丈夫ですが、湿疹がある時は小児科か皮膚科でみてもらうようにしましょう。
保湿だけではなかなか治らず、ずっと痒がっている子供もいます。
特に眠くなると副交感神経が優位になり痒くなって掻きむしってしまう事が多いので、お薬を処方してもらいましょう。
・鼻詰まりがある
赤ちゃんは口呼吸が下手っぴで、鼻が詰まると寝づらくなります。
鼻の穴はとても小さく、小さな鼻くそでも息がしにくくなっちゃうので取ってあげましょう。
鼻水が出ている時は、小児科や耳鼻科でみてもらい、寝る時は上半身を少し高くしてあげると寝やすくなります。
体を疲れさせる
天気の良い日はなるべく外出するようにして、体を使って遊ばせてあげましょう。
外に出れない時は、布団で小さな山を作って運動したりするのもオススメです。
乗り越えたり、ジャンプしたり、飛び込んだり、赤ちゃんから2歳くらいの子供は十分運動になりますよ。
まだ歩けない赤ちゃんは、外で遊ばなくてもベビーカーに乗ってお出かけするだけでも十分です。
視界からたくさんの情報が飛び込んできて、脳も体力も使っています。
早寝を習慣づける
意外かもしれませんが、早寝の赤ちゃんほど長く眠る事がわかっています。
19時に寝る赤ちゃんも、22時以降に寝る赤ちゃんも、起きる時間は7時前後という統計結果があります。
夜更かしは睡眠のリズムが乱れて睡眠の質が悪くなり、浅い眠りになって夜中に目が覚めやすくなってしまいます。
夜は暗くして、ママ・パパのできる範囲でなるべく早く、遅くても21時までには寝かせてあげるようにできるといいですね。
朝は決まった時間に起きる
朝はカーテンを開けてしっかり光を浴びせ、脳に「朝だ!」とわからせてあげてください。
光を浴びることによって脳の松果体というところが、体内時計をリセットしてくれます。
できるだけ、毎日同じ時間に起こしてあげる事がリズムをつけるのには大切です。
まだ眠くてぐずぐずしているときは、赤ちゃんの脳はまだ寝ているのかもしれません。
そんな時は好きなおもちゃなどでスッキリ目覚めさせてあげてください。
お昼寝は決まった時間に明るい場所で
お昼寝は、夜の熟睡に備えて真っ暗ではない場所で寝かせてあげましょう。
中夜の区別を覚えてもらう為にも、昼と夜の違いをはっきりさせてあげるのが大切です。
月齢によってお昼寝の長さは変わりますが、お昼寝もなるべく毎日同じ時間にしてあげましょう。
なかなか寝てくれない場合は、時間になったらいきなり「はい寝る時間でーす」と寝かせるのではなく、30分くらい前から静かな遊びで赤ちゃんが興奮するおもちゃは出さないようにしてあげて下さい。
絵本を読んだり、一緒にごろごろしたりして、眠くなるのを待つ感じです。
また、夜がスムーズに寝てくれない場合はお昼寝し過ぎかも知れません。10分15分早く起こしてみましょう。
寝る前にスキンシップ
疲れ過ぎてなかなか寝付けない、興奮し過ぎて夜泣きしそう…という時は、寝る前にゆったりスキンシップをとって、子供を落ち着かせてあげて下さい。
手遊びをしたり、マッサージしてあげたり、絵本を読んであげたり、楽しい気持ちで寝られるようにしてあげると、夜泣きしにくくなりますよ。
頭を使う遊びをする
これは私の務める保育園での話なのですが、プールをしてもお外遊びをしても全然疲れない…というような体力が有り余っている子の多いクラスでは、パズルや紐通しなどの頭を使うような遊びをすると、面白いくらいにぐっすり寝てくれる事が多いです。
大きくなってくると粘土遊びもおすすめです。
外でたくさん遊んでもめっちゃ元気!という時は、頭を使って疲れさせてあげてみて下さい。
寝る前はミルクにする
母乳育児でミルクの間隔が短かったり、寝てもすぐお腹が減って泣いちゃう時は、寝る前から朝までの授乳は粉ミルクにしてみるのもおすすめです。
搾乳が大変な場合は、寝る前だけでも粉ミルクを試してみて下さい。
私の子は1番上の子だけ完全母乳で哺乳瓶を受け付けてくれず、また酷いアレルギーがありアレルギー用の粉ミルクだったので余計に飲んでくれませんでした。
ですが2番目3番目の子は哺乳瓶に慣れてもらう為、最初から寝る前だけ粉ミルクをあげていましたが、早いうちからぐっすり眠ってくれて、夜中に起きる回数がこんなに違うものかと驚きました。
抱っこや授乳=ねんねにしない
いつも寝る時は、抱っこや授乳になってしまっているという人は、子供の眠りが浅くなった時に、それがないと眠りにつけず泣いちゃう事があります。
起きた時に、あれ?抱っこされてない!口を動かしてるけどおっぱいがない!と泣いてしまいます。
保育園でも、「授乳でしか寝ない」「抱っこでしか寝ない」というお子さんはよくいますが、集団生活の中で一人の子供に一人の先生がつきっきりという事は出来ないので、トントンで眠れるように練習していきます。
授乳の場合は、添い乳はやめて起きあがって授乳します。
眠ってしまったら一旦やめて、起こして授乳します。
授乳では眠らないようにゲップをさせた後、トントンして眠ってもらいます。
抱っこの場合も最初は大変ですが、泣いても座って抱っこで眠ってもらいます。
眠れるようになってきたら、次は泣いてもトントンで寝る練習をしていきます。
大変ですが、必ず眠れるようになるし、そういった子ほどぐっすり過ぎるくらいに寝てくれる事が多かったりしますよ。
もしも夜泣きをした時の効果的な対処法
保育園で子供が泣き出した時にしている、効果的な対処法を紹介します。
目を閉じてトントンする
目が合って「ママ起きてる」と思われないように、目を閉じたままトントンします。
ママが起きてると思うと甘えて余計に泣いてしまったりすることもあるので、寝たふりをして夜は寝る時間だとわかってもらいながらも、トントンで睡眠に誘導してあげます。
音楽を聞かせる
夜泣きをした時に音楽をつけるとすぐに泣き止んだ!というご家庭も多いです。
小さな赤ちゃんのうちは、胎内と同じホワイトノイズを聞かせてあげたり、オルゴール音や、YouTube、アプリなどでも色々あるので、試してみるのもおすすめです。
ちなみに私の2番目の子は、「ふかふかかふかのうた」でピタッと泣き止んでいました。
いったん起こす
泣いて泣いてトントンでも抱っこでも音楽でもどうにもならない!という時は、電気もつけて完全に起こしてみましょう。
夢から覚めて、あれ?っとすぐに泣き止むかもしれません。
起きたらお茶を飲んたりして落ち着かせてあげてから寝ましょう。
外に出てみる
何しても泣き止まない時、思い切って外に出てみるのもいいです。
保育園では、お昼寝中に突然泣き出して何をしても泣いている時、最終手段で外に出るとすぐに泣き止んでくれます。
夜で泣き声が気になる時は、ドライブもおすすめです。
とことん付き合う
外に出れないという時は、もう諦めてとことん付き合ってあげましょう。
私は、どうしても抱っこしないとダメな時は、自分のご褒美の時間にもなるように、好きなドラマを撮り溜めしていて、泣き声は気にならないようにイヤホンをつけ、抱っこしながらドラマに集中していました。
「夜泣きした時にしか見れない」と決めていたので、夜泣きが苦痛ではなかったし、反対にもう泣き止んじゃったの?と思う日もありました。
夜泣きは本当に大変ですが、必ずぐっすり眠ってくれる日が来ます。
育児に正解はないので、負担にならないようにできるだけ楽しんで乗り切れますように!
まとめ
夜泣きしない子にする方法、原因も対処法も人それぞれなので、これかな?と思ったものは全部試して見て下さい。